
このページでは当院で毎月発行される院内新聞から脳や眼における予防医学などについてのコラムを掲載していきます。
日々の生活の中で忘れてしまいがちな正しい病気の予防や治療について、 もう一度考えてみませんか?

北ヨーロッパに比べて南ヨーロッパの人たちには明らかに心筋梗塞が少ないことが分っておりましたが、それが食事によるものなのか、1999年に有名な研究が発表されました。Lyon heart diet studyというものです。この地域の方々は、いわゆる地中海料理を主体とした食文化です。具体的にはフレッシュな野菜、果物、魚介類がメインで主な脂質源はオリーブオイル、そして一杯の赤ワインというスタイル。
一度心筋梗塞を起こした患者さんに対して、大きく2つの食事指導グループを作りました。1つは地中海ダイエットを行っていくグループ、もう1つは米国心臓協会が推奨する食事、つまり減塩低コレステロール食のグループ。これらの食事スタイルで追跡調査が行われました。つまり二次予防(再発防止)に関する前向き研究です。すると圧倒的に地中海ダイエットグループの方が再発しないということが判明したのです。
1年間に100人当たり、心筋梗塞を起こす数は地中海グループが1.24人に対し、通常管理が4.07人
興味深いことに、心筋梗塞だけでなく、脳卒中の発症率も低下することがわかりました。
1年間に100人当たり、脳卒中その他は地中海グループが2.59人、通常管理が9.03人
地中海ダイエットグループは67%のリスク低下を示すことが判明したのです。
この研究は長期間追跡する予定でしたが、明らかに米国心臓協会の提唱する食事管理を行っているグループが不利益を被るという倫理的な観点から5年間で中止とされました。
改めてオリーブオイルが良いことを後押しする研究結果となったのです。
我が家でも愛用しているオリーブオイルは、オレイン酸の含有量が多く酸化されにくいという特徴をもっております。そのため、熱にも比較的に強いもので、使い勝手が良いオイルです。オリーブの実を絞って作る、つまり果汁100%のジュースがオリーブオイルですから無農薬無化学肥料栽培のオリーブを選ぶことが大切です。
特に香りがよく、オイルとしての質が高いものがエクストラバージンオイルと言われるものです。オーガニック栽培のエクストラバージンオリーブオイルは質、安全性そして健康面からも是非取り入れて行きたいものですね。その反対に超悪玉脂肪と呼ばれるものがトランス脂肪になりますので、ショートニング、マーガリン、一部のコレステロールを下げるという特定保健食品の油には注意が必要ですよ。




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