本年5月18日,米国コネティカット州の下院で,全ての公立学校内での炭酸飲料水販売を禁止する法律が可決されました.販売できるものは水、牛乳を含む乳製品、果汁100%のジュース、人工甘味料を加えていない飲み物に限定されるとのことです.この法案の意味合いを皆さんはどのように解釈いたしますか? ご存知の通り,2002年のデータでは日本は平均寿命が81.9歳でトップに位置しておりますが,一方米国は77.3歳と20番目の位置におります.この平均寿命を述べるに当たり,乳児死亡率というものを知る必要があります.日本の乳児(1歳未満)の亡くなる数は出生1,000人に対して3.2人であります.米国はなんと7人を超えており,この数字は信じがたいことですがキューバ以上に悪い数字になります.この背景には,国の保険制度が大きく左右します.日本は国民皆保険で,貧富の差は無く平等に医療を受けることができますが,米国はそうではありません.貧しい家庭は医療をろくに受けることすらできない国なのです.この素晴らしい日本の乳児死亡率は,実は平均寿命に影響を与えます.つまり,日本の平均寿命を押し上げている要因は乳児死亡率の改善があり,それを支える国民皆保険は素晴らしいシステムであるという結論に至るのですが,米国はどうでしょうか?そうです,平均寿命を押し下げていることになるのです.では100歳以上の人口を比較してみてはどうでしょうか?2000年のデータでは日本が11000人に対して米国は65000人と言われております.人口が米国は日本の約2倍ですから,圧倒的に米国の方が多いことになります.しかも米国の100歳以上の方は,60%が一人で健康で生活されているのに対して日本はそうではありません.平均寿命がトップの国でも,100歳以上の60%が寝たきり,もしくはそれに近い状況なのです. 冒頭に戻りますが,米国は1970年代から,国を挙げて食の大切さを考え取り組んでおります.その結果,1990年から癌を含む全ての生活習慣病が減じるという結果をもたらしております.炭酸飲料水販売禁止というものも,国の宝である子供たちに,有害の可能性があるものを徹底的に除外する,そのためには一部の企業の損害も止むを得ないという考えに基づいております.日本は何故取り組まないのでしょうか? 簡単に数字を紹介いたしましたが,日本と米国では,平均寿命は日本がトップでありながら,健康寿命は圧倒的に米国が長寿であるということを御理解いただけましたでしょうか?